原文 | 般舟三昧樂 大衆同心厭三界 三塗永絶願無名 乘佛願力往西方 | |
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和訳 | 般舟三昧楽、大衆心を同じくして三界を厭へ。 三塗永く絶えて願はくは名すらなからむ。仏の願力に乗じて西方に往かむ。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』上巻 | 『真聖全』1・562-12 |
備考 | 「浄土礼讃儀」の「召請讃」より用いられたもので、『梵唄集』所載の「如法念仏作法」の「召請讃」に相当する。『声明品集』では「下高座文」として用いられた。 譜については「報恩講作法」の「総礼頌」参照。 |
原文 | 至心敬礼 南無常住佛 至心敬礼 南無常住法 至心敬礼 南無常住僧 | |
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和訳 | 心を至して敬礼し、常住の仏に南無したてまつる。 心を至して敬礼し、常住の法に南無したてまつる。 心を至して敬礼し、常住の僧に南無したてまつる。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』上巻 | 『真聖全』1・566-4 |
備考 | 『梵唄集』所載の「如法念仏作法」の「三宝礼」を、譜・本文ともにそのまま依用したもので、『龍谷唄策』の所載の「如法念仏作法」の「三寶礼」とも同じである。詳しくは「報恩講作法」の「至心礼」を参照。 |
原文 | 奉請彌陀如來 入道場 散華樂 奉請釋迦如來 入道場 散華樂 奉請十方如來 入道場 散華樂 | |
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和訳 | 弥陀如来を請じたてまつる、道場に入りたまえ。 釈迦如来を請じたてまつる、道場に入りたまえ。 十方の如来を請じたてまつる、道場に入りたまえ。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』上巻「行道讃梵偈」 | 『真聖全』1・575-4 |
備考 | 『梵唄集』所載の「如法念仏作法」の「三奉請」を、譜・本文ともにそのまま依用したもので、『龍谷唄策』所載の「如法念仏作法」の「三奉請」とも同じである。この譜は『声明品集』にも「三奉請」として用いた例がある。 |
原文 | 四十八願慇懃喚 乘佛願力往西方 無問罪福時多少 心心念佛莫生疑 | |
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和訳 | 四十八願慇懃に喚ふ、仏の願力に乗じゅて西方に往かむ。 罪と福と時との多少を問ふことなく、心々に念仏して疑を生ずることなかれ。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』下巻 | 『真聖全』1・613-1 |
備考 | 『梵唄集』中「如法念仏作法」の「誦讃」に相当するもので、その「誦讃」中の「行者見已…」の句は現行の乙様に見られるが、この甲様の「四十八願…」等の句は「如法念仏作法」の「散華讃」にあり、後の甲様の「直入弥陀…」等の句は新制のものである。譜は「如法念仏作法」の「誦讃」および「散華讃」に依る。 「如法念仏作法」では、「頌讃」に続いて「廣懺悔」が入り「念仏」へ続く。 |
原文 | 行者見已心歡喜 終時從佛座金蓮 一念乘華到佛會 即證不退入三賢 | |
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和訳 | 行者見をはりて心歓喜し、終る時に仏に従ひて金蓮に坐し、 一念に華に乗じて仏会に到り、すなはち不退を証して三賢に入る。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』上巻 前行分 | 『真聖全』1・575-12 |
原文 | 直入彌陀大會中 見佛莊嚴無數億 供養冥空諸佛會 大會頂禮別彌陀 | |
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和訳 | 直ちに弥陀大会の中に入る。仏の荘厳の無数億なるを見る。 冥空の諸仏会を供養したてまつる。大会頂礼して弥陀に別れたてまつる。 | |
出拠 | 善導大師 『法事讃』下巻 後行分 初2句の後に3句あるが略している。 | 『真聖全』1・613-9 |
原文 | 南无阿弥陀佛 南无観世音菩薩 南无大勢至菩薩 南无清浄大海衆菩薩 |
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和訳 | 略 |
出拠 | |
備考 | 譜は「如法念仏作法」の終わりの「三礼文」に依る。「観無量寿経作法」の「念仏(四句)」を参照。 この部分の念仏は、『龍谷唄策』の「如法念仏作法」では「八句念仏(甲)」となっており、『梵唄集』の「如法念仏作法」では「甲念仏・八句念仏(甲)・八句念仏(乙)」となっている。両本とも続いて「略散華・散華讃」が入る。 |
原文 | 願以此功徳 平等施一切 同發菩提心 往生安樂國 | |
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和訳 | 願はくはこの功徳をもつて、平等に一切に施し、 同じく菩提心を発して、安楽国に往生せん。 | |
出拠 | 善導大師 『観経疏』玄義分 「帰三宝偈」終わりの4句 | 『真聖全』1・442-2/『註釈版』1453-1 |
備考 | 『梵唄集』所載の「如法念仏作法」の「願以回向」を、譜・本文ともにそのまま依用したもの。「広文類作法」の「回向」を参照。 |