勤式作法解説


次第(しだい)・差定(さじょう)

 近年、本願寺派においては「次第」も「差定」も作法の流れを順に記したものを意味するようになってしまっているが、以前はこの二つは明確に区別されていた。そもそも、次第は「作法を順に記したもの」で、差定は「次第とは別に配役の氏名を附したもの」をいう。
 現在「差定」をもって「次第」の意味とするのは、本願寺派に限らず、浄土宗などもそうであるらしい。しかしながら、『広辞苑』には「差定」は「臨時に諸役に当たるべき者を差し定めたことを通達する文書(差文)」とあり、『大漢和辞典』には「差」という漢字に「役目・官職」という意味が挙げられている。このことからすれば、「差定」と「次第」は明らかに区別されるべきであろう。
 天台宗や真言宗では今もってこの二つは明確に区別され、使い分けられている(筈である)。