御伝鈔上巻・第二段
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「御伝鈔」上巻


第二段(吉水入室の段)

 建仁元年(1201)、聖人29歳の春3月、比叡の山を下りられ、吉水の禅坊に源空上人(法然上人)を尋ねられた。自力聖道門の難行にては到底救われないので、易行の他力念仏門におもむかれたのである。
 真宗を紹隆なされた太祖聖人(法然上人)が、真宗の淵源を説き、その教義の筋道をはっきりと述べられると、直ちに他力本願によって救われるいわれを受け取り、凡夫がこのままで浄土に往生する真心を決定せられた。