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(5)門徒の心得




4. 永代経とは(故人への追善供養ではない)
 お寺にお参りされている方であれば「永代経(えいたいきょう)」という言葉は、よく知っておられるでしょうが、最近では「“永代経”って、どんなお経ですか」と、お経の1つだと思っている方もいるようです。

 永代経とは、“永代読経(えいたいどっきょう)”の略で「末永く(永代に)お経が読まれる」という意味です。そこからまた「お寺が存続し、み教えが繁盛し続けるように」という願いが込められた意味にもなります。つまり (1)お寺が護持されること (2)そこで子や孫が代々にわたってみ教えを聞き慶ぶこと−この2つが「永代経」の心だと言ってよいでしょう。

 そうした願いと志(こころざし)を持って、ある程度まとまったお金や、仏具などをお寺に納めるのが「永代経懇志」であり、その報恩の行為を受けて、お寺が開く法要が「永代経法要」であるわけです。

 したがって、「永代経を上げる」という場合の“永代経”は「永代経懇志」のことですし、「永代経が勤まる」といえば「永代経法要」をさしています。

 この法要は、「報恩講法要」に次いで盛大に勤めるお寺が多く、おおむね年1、2回、春や秋に行われます。

 また懇志については、故人への追慕から納められる場合がほとんどで、表書きには「永代経志」などの文字の右肩に、故人の法名を記したりします。これは“故人のために納める”というのではなく、故人の「永代にみ教えが伝わるように」との意志を受けた施主が“故人になり代わって納める”からです。くれぐれも“故人への追善供養”と誤解しないで下さい。

 さらに、いったん納めてしまえば“責任が果たせた”と考えるのも困ります。ある方など「永代経を納めましたので、お参りに行かなくてもちゃんとお経を上げて下さるので安心です」と話していましたが、これでは永代経も台なしです。み教えを私に伝えて下さったご先祖の遺徳を偲(しの)び、何より私自身が聞法に励んで、慶びを子孫に伝えていく−これでこそ永代経といえるのです。

  • 寺院護持とみ教え繁盛を願って「永代経懇志」を納めよう。
  • 私が聞法してこその“永代経”




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