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(5)門徒の心得




2. 金封の表書き(「御霊前」とは書かない)
 前項で、御布施というのは“報謝の念から如来さまに捧げるもの”であると申しました。実は、浄土真宗の仏事における金封(水引)のお供えは、すべてこうした御布施なのです。

 しかしながら、実際には、仏事の種類や状況によってさまざまな“表書き”が用いられているようです。

 いくつかのケースに分けて述べますと−。

 まず、葬儀や法事などで施主(喪主)が僧侶に差し出す金封には「御布施」と書かれることが多いようです。これでよいのですが、この「御布施」は僧侶に差し上げるためのものではなく、お寺のご本尊・阿弥陀如来にお供えするものですから、差し出すときには、お盆にのせ「おことづけして失礼ですが…」とかの言葉を添えるのがよいでしょう。ていねいな所では、前もってお寺に直接持参されます。

 「御布施」以外の、例えば「御礼」「御経料」「回向料」などは、如来さまに捧げる趣旨から言って、ふさわしくありません。

 次に、他家の葬儀や法事に参列する場合です。市販されている仏事関係の本の中に「葬儀の時は“御霊前(ごれいぜん)”とする」などと書いてあったり、「御霊前」の文字を印刷した金封まであったりしますが、故人の“霊”に供えるのではなく、如来さまに供えるのですから「御仏前」です。

 ほかに「御供」「御香典」「御香資(ごこうし)」などが使われています。香典や香資は「香を求めるための代金」という意味で、昔は、お供えといえばお香だったのでしょう。

 また、お仏壇新調の時の「入仏法要」など慶事には、少し趣旨が異なりますが「御祝」としてもよいでしょう。

 最後に、お寺にお参りした時には、「御布施」「御供」「御仏前」などのほかに「志(こころざし)」というのもあります。これは「お寺のために役立ててほしい」という思いの表れです。

 なお、水引の色は、葬儀、中陰など悲しみの時は黒または黄、入仏法要や報恩講など慶びの時は赤、その他の時は黄が一般的です。

  • 僧侶に差し出すときは「御布施」
  • 「御経料」「回向料」はダメ。
  • 「御霊前」ではなく「御仏前」
  • 報恩講の時は赤の水引に−。




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