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(4)年忌法要と行事




11. お盆の荘厳(お飾り)
 「お盆にはどのようなお飾りをすればよいのですか」と、尋ねられることがあります。これは、お盆独特の飾り方があるのではないかと思われているからでしょう。

 確かに一部の風習では、精霊棚(しょうりょうだな)を作って、お膳を用意するところがあるようですが、浄土真宗ではそういったことはいたしません。一般の法要と同じように、菓子、果物といった供物を仏前にお供えし、前卓には打敷を敷けばよろしいでしょう。

 ちなみに「精霊棚」というのは、先祖の霊を迎えてもてなすために用意する棚で、位牌を並べ、その前に精進料理のお膳や迎え団子、その他盛りだくさんの果物、野菜を供えるものです。また、ナスとキュウリにおがらをさして、牛と馬に見立てます。これらは先祖の霊が乗るための乗物だそうです。

 この精霊棚の前で読経が行われ、これがいわゆる「棚経(たなぎょう)」と呼ばれているものです。

 つまり、ご先祖の霊を丁重にもてなし、お慰めして追善回向(ついぜんえこう)しようとするのが、精霊棚のならわしです。

 しかし、こうした風習はお盆本来の由来から言えば少し筋違いではないかと思います。

 そもそもお盆とは、仏弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)が餓鬼道(がきどう)に墜ちた亡き母を救おうとして、その母に食物を与えるのですが救われず、お釈迦さまの導きで衆僧(しゅうそう)に供養して初めて救われた(その日が7月15日)−という故事から起こった行事です。すなわち、亡き母や特定の先祖に供物を捧げるというのでなく、自らが深く仏法に帰依して、限りなき仏さまのおはたらきを仰いでゆく−ということでしょう。言い換えれば、ご先祖のご恩に報いる道は私自身がお念仏を慶ぶ身となることです。ご先祖への報恩の思いから仏法を聞かせていただき、阿弥陀如来のお力によって救われていく身の幸せを慶ぶのがお盆です。

 ですから、精霊棚を設けるのではなく、ご本尊の如来さまに心から信順(しんじゅん)し、お供え等を行って下さい。

 なお、「棚経」という言い方もしません。

  • 精霊棚は設けない。
  • 先祖の“霊”に供物をささげるのではなく、如来さまに供える。
  • 棚経という言い方もしない。




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