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(4)年忌法要と行事




9. 彼岸の意味(墓参りの期間ではない)
 お彼岸になると、本山をはじめ全国のお寺で「彼岸会法要」が勤まります。おおぜいの門徒さんがお参りされることはいうまでもありませんが、その一方で、こうしたお寺での法要には関心を示さず、自分たちの先祖のお墓にお参りさえすればよいと思っている方も多いようです。

 先日も、あるご門徒に「彼岸会法要には、ぜひお参り下さい」と声をかけたら、「いやあ、その日はお墓参りしようと思っていますので、失礼させていただきます」との返事。どうやら、法要にお参りするより、お墓参りの方が大事だと思っておられる様子です。

 しかし、お彼岸の意味からいえば、何よりも今生きている“私”が仏法を聞かせていただかなくてはなりません。

 お彼岸は、ご承知のように年2回、春分と秋分の日(お中日)をはさんで、前後1週間ずつあります。この期間は、実は、仏道修行のために設けられたものなのです。本来ならば、1年を通して仏道を修(おさ)めなければならないわけですが、世俗のことに心を奪われて、ついなまけがちになるところから「せめて、季節のよいこの時期だけでも…」と、設けられたのです。

 “彼岸”とは、迷いの世界を“此岸(しがん)”というのに対して、悟りの世界をさす言葉で、お彼岸とか彼岸会という場合の“彼岸”は「到彼岸(とうひがん)」の略、つまり「迷いの世界から悟りの世界へ到る」という意味です。

 浄土真宗では、悟りに到るための修行はせず、また、日々のお念仏の味わいが重要なのですが、日本古来からのこのお彼岸の行事を「悟りの世界(お浄土)へ到らしめて下さる如来さまのお徳を讃(たた)え、そのお心を聴聞(ちょうもん)させていただく仏縁」として大切にしています。

 “彼岸”を“あの世”と混同して、「あの世に行かれた先祖を供養する期間」と思っているとしたら、それは明らかに間違いです。生死流転(しょうじるてん)する迷いの中の“あの世”ではなく、真実の悟りの世界へ到る道を、お寺の法要にお参りして聞いて下さい。

  • お彼岸は「先祖の墓参りをする期間」ではなく、「悟りの世界へ到る道を問い聞く期間」
  • お寺での法要にお参りしよう。




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