6.死の受けとめ方 前 SubMenu 次 8.通夜法要(お通夜)で

(2)葬儀と中陰




7. 故人はどうなるのか(正しい認識を)
 浄土真宗のみ教えは「阿弥陀如来により賜る信心一つで、死と同時にお浄土に生まれ、仏さまと成らせていただく」という教えです。したがって、葬儀もこのみ教えに則して行われることは言うまでもありません。故人はすでにお浄土に参られ、み仏(ほとけ)となって私たちにはたらきかけて下さっているのです。この点をしっかりと押さえておいて下さい。

 なせこんなことを言うかと申しますと、葬儀には、前項で述べた「死の穢れ」のほかに「死出の旅路」の発想に基づく風習も、根強く残っているからです。

 それによると、故人は死後“冥土(めいど)への旅”にトボトボと出かけるそうです。そのため、遺族らは旅支度(たびじたく)を整えるなど“旅路(修行)の手助け”をしなければならないわけです。たとえばワラジや脚半(きゃはん)、手っ甲、経帷子(かたびら)といった旅装束(しょうぞく)を死者に着せたり、枕元には枕団子(だんご)や枕飯(一膳飯)を供えたりします。これは旅行中の弁当がわりだそうです。

 こうして準備万端整えて「さあ、迷わず冥土へ行ってくれ」となるのでしょう。

 しかし、先に述べましたように、故人はすでにお浄土に参られ、仏さまに成られているのです。旅をする暇(いとま)もなく、阿弥陀如来のおはたらきによって救いとられているのです。したがって、旅支度をする必要はありませんし、旅行の手助けや冥福を祈る必要もないわけです。また当然のことながら魔除(まよ)けの刀もいりません。

 もっとも、こんな風に「必要なし」とばかり言っていると「では、何もしないのか」と言われそうです。

 そこで、遺体の扱い方について申しましょう。まずお仏壇あるいはご本尊のそば(正面は避ける)に、なるべく北枕になるよう安置します。顔は白布で覆(おお)い、手を合わせてお念珠をかけます。また、納棺の際には体をていねいにぬぐい、清潔な白衣を着せるとよいでしょう。けっして遺体を粗末に扱うのではなく、み教えにそぐわないことをしないまでです。

  • 故人は死と同時に仏さまになられている。
  • ワラジや経帷子、枕飯、魔除け刀は必要ない。




  • 6.死の受けとめ方 前 SubMenu 次 8.通夜法要(お通夜)で