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(1)お仏壇とお荘厳




11. 仏花の意味(花びらはなぜこちら向き?)
 ご承知のように、花は万人が愛すると同時に、生活に潤いをもたらせてくれます。床の間の生花に心が和み、野の草花に心洗われる方も多いことでしょう。また、その可憐(かれん)な美しさは病人の沈みがちな心を慰め、結婚式では文字通り“花嫁”に花を添えます。

 このように誰からも喜ばれる花ですから、敬愛や感謝の代弁者ともなります。表彰式や発表会で花束が贈られたり、西洋の若者たちが求愛のしるしに贈ったり−といった調子です。

 こうして見てきますと、心からお敬いする如来さまに花をお供えするのも、ごく自然な行為だと言えるのではないでしょうか。すなわち、仏花を供えるのは如来さまのお徳を讃(たた)え、そのご恩に感謝する気持ちの表れなのです。

 しかし、ただ単にこちらの気持ちを表すだけではないのがお荘厳(しょうごん)です。もしそれだけなら、自分が供えた花にもかかわらず、花びらが如来さまのほうを向かずに、私の方に向けられている説明がつきません。これは前項の「ローソクの火」と同じことで、私が供えた花はそのまま私に注がれている如来さまのお心を表していると味わっていくのです。


本願寺における法要時の仏花

 阿弥陀如来は無量寿如来とも申され、量(はか)りなきいのちの仏さまです。短い一生にもかかわらず、そのいのちを精いっぱい輝かせて咲いている花を通して、すべてを生かし育んで下さる如来さまのいのちに触れさせていただきましょう。

 まだ、みずみずしく清らかな花からお浄土を想い、素直な気持ちになって如来さまのお慈悲を味わわせていただきたいものです。

 なお、仏花の種類ですが、以上のことから言えば、造花はふさわしくないことがわかりましょう。庭先の花でもけっこうですから、四季おりおりの生花を心を込めてお供えして下さい。ただし、毒花やトゲのある花、悪臭を放つ花などは避け、悲しみの時は通常、赤い花は遠慮します。

  • 花は敬愛、感謝のしるし。
  • いきいきと咲く花から、如来さまのいのちを感じよう。
  • トゲや悪臭、毒花は避ける。
  • 悲しみの時は赤い花を避ける。




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