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(1)お仏壇とお荘厳




9. 仏壇の荘厳(お飾り)
 お仏壇の中の仏具をどう配置するか、つまりお荘厳(しょうごん)の仕方ですが、このことがあいまいなまま自己流で配置されている方が意外に多いようです。正しいお荘厳を知ることによって、すっきり整ったお仏壇にして下さい。

 そこで、“お荘厳”ということですが、これはご本尊・阿弥陀如来を美しくお飾りすることです。心を込めてお飾りすることにより、如来さまのお心に触れさせていただくのです。お荘厳する対象をくれぐれも間違わないように…。

 具体的に仏具の配置を述べますと−、

  • 上段=上卓(うわじょく)に四具足(しぐそく)のお荘厳をします。四具足は左右対称に華瓶(けびょう)一対〈華瓶はこの項参照〉・正面手前に火舎(かしゃ)・その後ろにローソク立てを置きます。さらに、お仏飯をお供えする場合は、仏飯台を用いず、お仏飯一対を火舎の両側やや奥に供えます。


    四具足とお仏飯(上卓上)

     一般には華瓶と仏飯器が一直線に並ぶように図示されますが、実際には仏飯器をやや奥に、華瓶をやや手前に配置します。ローソク立てには常に朱色の木蝋を立てておきます。このローソク立てにローソクを立てて点火することはありません。
     また、写真の上卓には左右の辺に筆返しが付いていますが、上卓には筆返しが無いのが正式と聞いています。
     上卓は、真言宗の護摩壇を横に半分にしたもので、火舎や華瓶も護摩壇の具足だったそうです。筆返しがないのもこのためです。

    ※上卓が小型の場合=上卓に華瓶一対と火舎を置き、火舎の奥正面にお仏飯を供えます。上卓に華瓶と火舎を置くことによって、仏飯器を載せるスペースがなくなる場合は、ご本尊のすぐ前に仏飯台を置いてお供えすればよいでしょう。
    ※上卓がない場合=ご本尊のすぐ前に仏飯台を置き、お仏飯をお供えします。
     また、須弥壇上に、お供物を盛る供笥あるいは高杯を左右対に置きますが、スペースがなければ、お荘厳の損なわれない程度に、前卓の両隣に置いてもかまいません。

    供笥

     供笥の方立は、向かって右側が上に乗るように立てると聞いています。
    高杯

     正式の仏具ではありませんが、供笥の代用として用いられることがあります。

  • 中段=前卓(まえじょく)と呼ばれる卓(つくえ)に、香・花・灯を供えるための三具足(みつぐそく)を置きます。三具足とは、中央の香炉、向かって右側のローソク立て、左側の花瓶(かひん)の3つの仏具をいいます。このうち香炉は、通常、手前に土香炉(どごうろ)、その奥に香炉台を置いて金香炉(かなごうろ)を載せておきます。土香炉と金香炉を前後に並べておけないような場合は、通常、どちらか1つを置いておきます。
    三具足(前卓上)

     前卓には筆返しがついています。寺院では法要時に水引と打敷をつけますが、この時は筆返しを取り外すと聞いています。そういえば、本山の荘厳を見ると筆返しがありませんね。


    土香炉と金香炉

     香炉台の奥を広く空けるのは、元禄以前はお仏飯を香炉台の後ろに供えたからとか。
     ここで焼香する場合は、金香炉と土香炉を転置します。
     この三具足の位置がきちんと定まると、お仏壇もすっきりしてくるでしょう。
     また、お仏壇が小型の場合、中段に三具足を置くとご本尊が隠れたり、ローソクの灯が他に燃え移る恐れがあるものもあります。そんな場合、前卓ごと下段に置くか、前卓が固定式ならば、直接、下段に置くのもやむをえないでしょう。
     なお、報恩講や年忌などの法要時には、花瓶とローソク立てをそれそれ一対にした五具足(ごぐそく)でお荘厳します(なければ三具足でもよい)〈五具足についてはこの項〉。

  • 下段=御和讃卓(ごわさんじょく)に御和讃箱を載せ、左側には御文章箱、右側には過去帳台やリンを置きます(勤行の時、リンは右膝の斜め前あたりに降ろす)。
 この他のお飾りとして金灯篭(かなとうろう)や輪灯、瓔珞(ようらく)、打敷(うちしき)などがありますが、要はそれぞれのお仏壇に合った大きさの仏具を用い、不要なものをお仏壇の中に入れないことです。
  • 仏具は定められた位置に。
  • お飾りの基本は三具足。




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