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(1)お仏壇とお荘厳




4. ご本尊とお脇掛(お仏壇の主人はご先祖さま)
 お仏壇でもっとも大切なのはご本尊です。ご本尊とは“信仰上、もっとも尊ぶべき礼拝の対象”であり、浄土真宗では、阿弥陀如来がそれに当たります。いわば、ご本尊・阿弥陀如来がお仏壇の“ご主人”と言えましょう。

 お仏壇には、正面に区切られた3つの壇が設けられています。その中央にご安置するのがご本尊です。左右の両壇には、お脇懸(わきがけ)をご安置することになっています。

 これらを整理しますと−、

  • 中央=阿弥陀如来のお姿を描いた「ご絵像ご本尊」(方便法身尊形)か、あるいは「六字名号ご本尊」(南無阿弥陀仏)
  • 右脇(向かって)=宗祖「親鸞聖人」のご影(えい)、あるいは「帰命尽十方無碍光如来」(十字名号)
  • 左脇=本願寺中興の「蓮如上人」のご影、あるいは「南無不可思議光如来」(九字名号)
 となります。

もっとも一般的なご本尊とお脇掛の組み合わせ

 中央のご絵像をご覧になると、阿弥陀如来は立っておいでです。これは、私たち凡夫をいつでもただちに救おうというお心を表しています。

 また、私たちの方へ掌(てのひら)を向けられている右手は“招喚(しょうかん)”のお心、つまり「真実の世界にかえってこいよ」という意味を表し、左手の方は“摂取(せっしゅ)”のお心、つまり「どんなことがあっても必ず救いとるぞ」との願いが込められています。

 さらに如来さまのお身体からは48本の金の光が放たれています。これは阿弥陀如来の“四十八願”を象徴しています。すなわち、迷いさまよう私たち一人ひとりを真実の世界(お浄土)に救いとろうと、四十八に選(よ)りすぐって誓われ、そして成就された願いが光明となって、私に届けられているのです(また、その光明は如来さまのお徳の“十二光”でもあります)。

 このように見てくると、ご絵像は単なるお姿、形を表しているのではなく、私に向けての如来さまの願いとおはたらきを表していることがおわかりでしょう。

 お脇懸のお名号(みょうごう)についても同様です。「帰命(きみょう)」も「南無(なも)」も「まかせよ」という意味です。また「尽十方無碍光如来(じんじっぽうむげこうにょらい)」とは「あらゆる世界に届いて、けっしてさまたげられることのない光明をお持ちの仏さま」であり、「不可思議光如来(ふかしぎこうにょらい)」は「人が思いはかることのできない限りなき光明をお持ちの仏さま」という意味で、いずれも阿弥陀さまのことです。したがって、両お名号とも「南無阿弥陀仏」と同じことであり「この私にまかせよ、光明の中に摂(おさ)めとって必ず救うから…」という阿弥陀さまの尊いお心を表しています。

 こうしたご本尊、お脇懸を通して、私たちはお徳のすべてを込めて届けて下さる如来さまのお名前“お名号”のおいわれを聞かせていただくのです。

 なお、ご本尊、お脇懸は本山でいただくのが正式です〈詳細は次項〉。

  • お仏壇でもっとも大切なのはご本尊・阿弥陀如来。
  • ご本尊を通して、私に向けられた如来さまの願いを聞く。




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