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(1)お仏壇とお荘厳




3. 先祖の捉え方(お仏壇にご先祖が?)
 先の項で「お仏壇は、ご本尊である阿弥陀仏を安置する所で、先祖をおまつりするためのものではない」というようなことを述べましたが、このことについて、ある門徒さんからこんな質問を受けました。

 「これまで、お仏壇にはご先祖が入っておられるとばかり思い、ご先祖に感謝の念を込めて手を合わせていました。たしかに阿弥陀さまも大事ですが、ご先祖も大切に思っています。お仏壇が“ご先祖をまつる所でない”としたら、いったいご先祖はどこにおられるのですか?」と。

 先祖思いの門徒さんなのですが、どうも阿弥陀さまとご先祖を対立的に別々の存在として捉えてしまっているようです。

 「先祖をまつる所でない」と言ったのは、ご先祖を実体的に捉え、例えば霊魂のようなものがお仏壇の中に入っていて、しかもその霊魂は生前の我執(がしゅう)に基づく意思や感情を抱いたまま存在し、生きている者がそうしたご先祖の霊を畏敬(いけい)し慰めるためにまつる−というのではないということです。そもそも、固定的な実体としての霊魂を否定するのが仏教なのです。

 それでは、ご先祖はどうなったかというと、阿弥陀さまのお浄土に還られ、阿弥陀さまと同じ仏さまになられたと味わうのです。

 お浄土は本来、色も形もない真実そのものの世界であり、我々のはからいを超えた世界でありますが、それを何とか形に表そうとしたのがお仏壇の造りだと言われています。

 したがってお仏壇では、ご先祖を拝むというよりは、ご先祖が還られたお浄土を偲(しの)び、ご先祖をお救い下さった阿弥陀如来のご本願のお心を味わわせていただくのです。

 さらに、ご先祖の願いを聞くと、何も「自分に手を合わせてくれ」とは思っておられないでしょう。むしろ「真実の親である如来さまのご本願を信じ、力強い人生を歩んでくれ」と願われています。そうしたご先祖の願いを聞き、阿弥陀さまに心から手を合わすことが、すなわちご先祖を敬い、感謝することになるのです。

  • お仏壇の中にご先祖が入っているのではない。
  • ご先祖が還(かえ)ったお浄土を偲ぶ。




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